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- 「農林水産業」のクイズ
- 日本は2020年時点で4万5,000トン近いハチミツを輸入しています。では国内で生産されたハチミツはおよそ何トンでしょう?
日本は2020年時点で4万5,000トン近いハチミツを輸入しています。では国内で生産されたハチミツはおよそ何トンでしょう?
ヒント!
- 日本のハチミツ自給率は6%前後
解説
2020年に国内で生産されたハチミツは、約3,000トンでした。 正確には2,929トンで、近年は横ばいの数値となっています。
自給率は何%?
日本産のハチミツは貴重な印象がありますが、実際、自給率は何年も6%前後となっており、そりゃお値段するわ、という感想です。
ちなみに、2020年に輸入しているハチミツ49,348トンのうち、中国からのものが33,821トンで68.5%を占めています。
日本での養蜂いまとむかし
日本での養蜂は日本書紀に記述が見えるほど歴史があるそうですが、本格的な養蜂はやはり明治維新以降西洋式の巣箱とセイヨウミツバチの導入以降になります。もっとも高度成長期に都市開発が進み、蜜源を奪われて養蜂家が減少し、2000年代にメキシコFTAを始めとする蜂蜜関税撤廃によって、国内養蜂業は安価な輸入蜂蜜に押され衰退しました。
令和2年(2020年)初現在で全国に養蜂家は約1万戸しか居ません(しかも、平成25年(2013年)以降、アマチュアの養蜂家も届け出制になったため、1万戸のうちプロと言える養蜂家戸数はと言えば、平成24年(2012年)当時の6,000戸とそう変わらないと言われています)。
養蜂業は上に述べたように届け出を必要とします。希少となってしまった蜜源を相互に争わないよう、一方で農業にとっては受粉を助ける必要もあって行政が配置を調整しているのです。蜜源の確保に加え、農薬などの有毒物質への対応や、蜜源の得られない冬季越冬のための対応(これもうまくしないと越冬用の餌として与えた糖が蜂蜜に混入する)等、日本で営むには苦労の連続な割に、養蜂家の収入はそう高くはありません。
一方で、趣味で養蜂を行う愛好家は増え続け、これがまたプロの養蜂家とのトラブルとなる等の為、平成25年(2013年)にアマチュア養蜂家も届け出を義務付けられるに至ったのでした。
という訳でプロがわずか6,000戸程度しかいない零細業界故に、大規模な統計調査がなく、各都道府県の畜産振興課聞き取り調査がソースの統計が使われているのです。
答え
A: 約3,000トン
出典
農林水産業 養蜂をめぐる情勢
養蜂業の現状については、これですべてわかるという、基本資料です。
国内養蜂業の統計は、ほぼこれしかありません。読めば読むほど、養蜂家だけでなく、調整にあたっている役人始め関係者の苦労が偲ばれます。