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2020年、外国籍の転入超過数がもっとも多かった都道府県はどこでしょう?
ヒント!
- 師いわく「改めて言うが、正気かおまえら」
解説
外国籍の転入超過数がもっとも多かった都道府県は、埼玉県でした。 ※2020年、住民基本台帳人口移動報告 上位5県は、埼玉県、神奈川県、群馬県、静岡県、福井県となります。
2020年の人口移動の特徴

2020年の人口移動の特徴は都心部への転入が少ない一方、都市部から周辺部への転出が増加した事です。
これは勿論、新型コロナの影響が大きいです。これについては財務省関東財務局経済調査課が、2021年5月にレポートを発表していますので、参考まで。
コロナ禍における管内の人口移動~コロナ移住はホンモノか~
当然外国人も、その影響を受けていると思われます。
とは言え、上述したレポートで重視しているテレワークの増加等が、外国籍人口の移動に大きな要因になっているとは考えにくいです。
上位県の特徴
埼玉県で2020年に最も外国籍人口の転入が多かったのは川口市でした(6,121人)
川口市は、在留外国人が2021年6月末現在で、38,962人と全国一外国籍人口の多い市区町村になります。全人口の約6.4%を外国籍が占めている街です。うち、中国人が22,194人で外国籍人口の57%となっています。特に西川口駅周辺は、新たなチャイナタウンとして近年有名です。
こうした地域は、同じ国籍の人々が多く集まりコミュニティを形成しているのです。他の上位県にも同様に様々な外国籍人の特徴あるコミュニティが形成されており、新型コロナウィルスの影響のような苦境の時は、そうしたコミュニティの助け合いに依存する度合いが強まる等の要因が働いている可能性もあります。
時系列で見ると異なる様相が
実は上位5県の外国籍人口転入超過数の推移を見てみると、異なった姿が見えてきます。
そもそも、福井県を除くと、いずれもここ数年は外国人の転入超過が続いていた県でした。
2020年は埼玉県や神奈川県はむしろ減っており、これは新規入国者の減少や、帰国者の増加の影響を受けていると思われます。
一方、福井県については、2020年に転入超過に転じていました。
福井県と言えば、越前市の工場群で働く労働者を中心に、ブラジル人コミュニティがあることで知られますが、実際越前市の在留ブラジル人は、2018年12月末3,373人に対し、2020年12月末時点3,909人と、ほぼ2020年の転入超過数に匹敵しているのが分かります。
答え
C: 埼玉県
出典
住民基本台帳人口移動報告
「住民基本台帳人口移動報告は,住民基本台帳に基づき,月々の国内における人口移動の状況を明らかにすることにより,各種白書や地域人口の動向研究等の基礎資料を毎月提供しています。」(総務省WEBサイトより)